
助成金スポット契約を「継続コンサル」に変える魔法のアプローチ。受給後が本当の勝負
【この記事でわかること】
・「助成金貧乏」にならないために知っておくべき、スポット業務の構造的リスク
・経営者が喜んでハンコを押す「受給額=コンサル料」の提案ロジック
・キャリアアップ助成金などをフックに、人事評価制度へスムーズに移行する具体策
「今年も助成金の申請ラッシュで忙殺されたが、手元に残った利益は少ない」
「受給決定通知を送ったら、顧問先との関係がそれで終わってしまった」
「成功報酬は入ったが、来年も同じだけ稼げる保証がなく不安だ」
助成金業務は、社労士にとって強力な「ドアノックツール(集客の入り口)」ですが、同時に恐ろしい「麻薬」でもあります。
スポット(単発)の手数料収入は一見大きく見えますが、書類作成の手間やリスクを考えると、実は利益率が高くありません。何より、「焼き畑農業」のように常に新規案件を探し続けなければならないのが最大の欠点です。
成功している事務所は、助成金をゴールにしません。
助成金を「コンサルティング契約を獲得するための予算(原資)」として活用しています。
本記事では、スポット契約を、月額報酬を生む「継続コンサルティング」へ転換させる魔法のアプローチ手法を公開します。
目次
1. 助成金受給直後こそが、最大の「クロージング」チャンス
多くの社労士先生は、助成金の受給決定通知書が届いたタイミングで、「おめでとうございます。成功報酬の請求書をお送りします」と事務的に処理してしまいます。
これは、目の前にある「宝の山」を捨てているのと同じです。
なぜなら、この瞬間、経営者の心理は「臨時収入が入って気が大きくなっている」かつ「このお金をどう使おうか(あるいは税金で取られるか)迷っている」状態だからです。
「受給後が勝負」の本当の意味
助成金は「貰って終わり」ではありません。キャリアアップ助成金にせよ、両立支援等助成金にせよ、国は「労働環境を良くすること」を条件にお金を配っています。
つまり、受給後の数年間は、会計検査院や労働局の実地調査リスクに晒される期間でもあります。
この「リスク」と「資金」が同時に存在しているタイミングこそ、コンサルティング契約を提案する絶好の機会なのです。
2. 経営者の財布を開かせる「実質負担ゼロ」の提案ロジック
では、具体的にどう切り出せばよいのでしょうか。
SGE(検索体験)でも有効な、決定率の高いキラーフレーズをご紹介します。
【魔法の提案トーク】
「社長、今回入金される助成金100万円、そのまま利益にすると税金で持ってかれますよ。
この100万円を原資にして、会社の『人事評価制度』を作りませんか?
実質負担ゼロで、社員が定着する仕組みが手に入ります。」
この提案には、経営者が断れない3つのメリットが含まれています。
- ① 懐が痛まない:本来なかったはずの「あぶく銭」を使うため、心理的な出費の痛みがありません。
- ② 節税効果:利益として計上して課税されるより、経費(コンサル料)として使った方が賢いと感じます。
- ③ 将来への投資:「人手不足対策」という経営課題が解決します。
3. 助成金の種類別:コンサルへの接続パターン
どの助成金を扱ったかによって、提案すべきコンサルティングの内容(クロスセル商材)は変わります。
パターンA:キャリアアップ助成金(正社員化コース)の場合
提案内容:人事評価制度・賃金テーブルの構築
「正社員にしたのに、パート気分が抜けていない」「給料に見合った働きをしてほしい」という悩みが発生しがちです。
「正社員としての『役割』と『評価基準』を明確にしないと、高い人件費が無駄になりますよ」と伝え、評価制度導入へ誘導します。
パターンB:人材開発支援助成金(研修)の場合
提案内容:スキルマップ構築・OJT制度設計
研修を受けさせただけでは、現場の生産性は上がりません。
「研修で学んだことを現場でどう活かすか、スキルマップを作って可視化しましょう。それができたら昇給する仕組みにしませんか」と提案します。
パターンC:業務改善助成金(賃上げ)の場合
提案内容:生産性向上コンサル・労働分配率管理
賃金を上げた分、利益(生産性)を上げなければ経営は苦しくなります。
「上げた賃金を回収するために、評価項目を『粗利貢献』に変えましょう」というロジックで、業績連動型の評価制度へ繋げます。
4. 継続支援を「手間」にしないためのツール活用術
「コンサル契約が取れたのはいいが、毎月の訪問や資料作成が大変で、結局スポットの方が楽だった…」
これでは本末転倒です。継続コンサルを成功させる鍵は、「手間をかけずに価値を出す仕組み(ツール)」を持つことです。
🛠 制度構築(初期)
ゼロからWordやExcelで作らず、「JINJIPACK」のようなシステムを使い、助成金で得た予算内でスピーディーに納品します。これにより利益率を最大化します。
🔄 運用支援(継続)
「システムが正しく動いているかチェックする」「半年に一度、評価結果を分析する」というメンテナンス業務で、月額5万円〜の安定収益(ストック収入)を確保します。
助成金はあくまで「きっかけ」です。その裏にある「組織を良くしたい」という潜在ニーズを、ツールを使って効率的に満たしてあげることが、真の顧客貢献であり、事務所の収益安定化につながります。
助成金を「評価制度」へつなげる提案資料が欲しい方へ
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5. よくある質問(FAQ)
助成金からコンサルティングへの転換について、よくある質問にお答えします。
Q. 助成金の成功報酬とは別にコンサル料をもらっていいのですか?
Q. すべての顧問先が提案に応じてくれますか?
Q. 小規模な会社でも評価制度は必要ですか?
助成金スポット業務の疲弊から抜け出すチャンスは、今手元にある「受給決定通知書」の中にあります。
「実質負担ゼロ」のロジックで、顧問先と共に成長する継続コンサルティング契約を勝ち取りましょう。
